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身延山の桜
美しい自然に包まれた、日蓮聖人ゆかりの地を象徴する身延山。この東麓は、日蓮宗総本山となる身延山久遠寺の本堂付近と、入山した日蓮聖人が庵室を構えたという西谷エリアを中心に、シダレザクラの名所としても知られています。特に、樹齢四百年にも及ぶ久遠寺のシダレザクラは、見応えがあり、垂れ下がる枝いっぱいに花が咲き誇る様子は圧巻で、風格とともに優美さを感じさせます。
通年、後を絶たない参拝者に加え、見頃を迎える三月末〜四月にかけては、大勢の花見客で人出はピークに。こぞって記念撮影にいそしむ人々の姿も多く見かけられます。
一方、身延山で久遠寺に次いで素晴らしい桜を望めるのが西谷エリア。ここでは本行坊・麓坊・北の坊といった宿坊のあたりで、樹齢三百年になる二十五本ものシダレザクラが一斉に咲き競い、建築物との調和を兼ねた美しさを演出します。身延町内にはほかにも、県指定の天然記念物となる鏡円坊のシダレザクラ、町指定の天然記念物となる願満堂のミノブザクラや大野山本遠寺のシダレザクラなど、人々を魅了する桜の名所が多数。まずは代表的な身延山からスタートし、一日かけて花見巡りをするのもおすすめです。
下部温泉
「日本の名湯百選」にも選ばれている「下部温泉郷」は、信玄公が傷を癒したと伝えられる歴史ある湯治場。泉質は単純（鉱泉）温泉で、慢性リュウマチ・神経痛から打撲・外傷性後療法、さらに飲用の場合は消化器系にもよいとされる、昔からの優れた効能に定評があります。源泉の湯温が体温以下なので、長く湯に浸かり、じっくりと心身に染みわたらせていくことができるのも特徴。 また、最近になって湯温50℃強の新源泉が湧出し、その効能のほどにも注目が集まっています。
下部川の清流を望み、山間にひっそりと佇む温泉街は、四十余りもの老舗の温泉宿や飲食店が軒を連ね、古くから親しまれてきた日本ならではの湯場風情たっぷり。五月中旬には、松葉杖供養祭といった珍しい催しのある「しもべおんせんまつり」が開催され、この地の歴史と人々の素朴な温かさを改めて体感することができます。
身延山参拝や周辺の観光地訪問の拠点として利用し、その良質な湯と情緒感のとりこになったというリピーターも少なくありません。
体 験
甲斐黄金村湯之奥 金山博物館
かつて信玄公の経済力を支えた「湯之奥金山」は、道具などの出土品も多く、国の史跡に指定されています。これらの出土資料を展示した館内には、当時の採掘の様子も再現。人気の砂金採り体験では、採取した砂金を持ち帰ることができます。
●住所：南巨摩郡身延町上之平1787
●電話：0556-36-0015
●営業時間：午前9時〜午後6時（5〜9月） 午前9時〜午後5時（10〜4月）
●定休日：毎週水曜日（祝祭日の場合は翌日） 12月28日〜1月1日
なかとみ和紙の里
戦国時代からの伝統を誇る手漉き和紙、西嶋和紙の技術と美しさに触れられる場所。現代工芸美術館をはじめ、手漉き和紙の手作り体験工房、和紙2500種の展示・販売所がそろい、食事処では特産の「純正味菜豆腐」や郷土料理が味わえます。
●住所:南巨摩郡身延町西嶋345
●電話:0556-20-4556
●営業時間:午前9時〜午後5時
●定休日:毎週火曜日（祝祭日の場合は翌日） 12月28日〜1月1日・4日
